神奈川県の真鶴地区から産する濃緑色または赤褐色の安山岩です。グリーンの石材自体が稀少なことや、神君家康公や三代家光公など将軍の墓石に使用されたことなどと相俟って関東地方では銘石、ブランド石として知られています。非常に見応えがするので、高価な石材にもかかわらず今でも人気が高い石種となっています。赤っぽいタイプは - 山紫水明、朝靄に煙る遙かな山の色。緑のものは - 山紫水明、まさに幽玄なる秘境における渓谷の水の色。 (釣り人の言う「笹濁り」ってヤツですよ)どちらも趣のある良い石材です。有名どころでは、八王子にある多摩御陵や武蔵御陵の玉垣はすべて小松石です。で す が 、 東陵はもっちろん稲田みかげですし、玄室はどちらも稲田みかげなんですよ。弊社でも若干お手伝いさせていただきました。あぁ、江戸城(皇居)の石垣も小松石ですネ。よく「稲田みかげ石は、サビ(錆)が出る」などとおっしゃる方がいらっしゃいますが、石材の多くは鉄鉱石を含んでいまして、小松石も例外ではございません。で、いま、長い間お世話になりました和尚様がお亡くなりになって、そこのお寺の無縫塔をつくらせていただいております。小松石の青手(緑)です。本山からも本葬には大勢いらっしゃるとのこと、がんばります。その和尚様にはほんとうにいろんなことを教わりました。合掌。
〒 309-1635 茨城県笠間市稲田2993
TEL 0296-74-2659 FAX 0296-74-4590